スタッフブログ

谷口工務店のスタッフが、
日々の思いを綴っています。

「木の家って地震に強いの?」木造住宅の耐震性について

家づくりの話

一生で一番高い買い物と言われるマイホーム。
これからご家族が何十年とお住まいされる場所ですから、「耐震性」は大切にしたい要素ですよね。

「木造住宅って他の工法に比べて耐震性はどうなんですか?」

というご質問もよくいただきます。
コンクリートや鉄などの建築用構造材料に比べて、なんとなく木の方が弱いイメージがあるのでしょうか。

実は、木はとっても強いのです!


■ 見かけよりもずっと強い「木」


各材料の強さを測るために比強度テストを行い、強度を密度で割った数値を比較すると、木材(スギ)の圧縮強度は花崗岩(かこうがん)の2倍、コンクリートの6倍になります。
引っ張り強度も、木は鋼鉄の4倍、コンクリートの197倍という数値が出ています。

地震エネルギーは建物の重さに比例するので、家の重量が軽いほど耐震性が高いということになり、この点でも木は有利です。
木を伐採した後、建築材として使用する場合は必ず乾燥させますが、乾いていく間に徐々に耐久性が高まっていくのも、他の材料にはない強み。
強度と柔軟性を持ち合わせる木は、見かけよりもずっと強い素材です。
日本は言わずと知れた地震大国。そんな環境でも、伝統工法である木造住宅が今もなお愛されているのには、それ相当の理由があるのです。


■ 耐震性能のランクを示す「耐震等級」

地震に対する建物の強度を示す指標のひとつとして「耐震等級」というものがあります。

住宅の性能表示制度を定める「品確法」に沿って制定されたもので、建物の耐震性能によってランクが3段階に分かれており、その数字が大きければ大きいほど、建物の耐震性能が高いということになります。

家づくりを考えていらっしゃる方は、これをひとつの指標として比較・検討されている方も多いのではないでしょうか。
ここで改めて耐震等級のランクをご説明します。

《耐震等級1》
建築基準法で定められた、建物に備わっているべき最低限の耐震性能を満たしていることを示すもので、震度6強から7に相当する、数百年に一度起こる大地震に耐えうる強度を持つように構造計算されています。

《耐震等級2》
耐震等級1の1.25倍の倍率の耐震強度があることを示しています。
「長期優良住宅」は、この耐震等級2以上の強度を持っていることが求められます。

《耐震等級3》
耐震等級1の1.5倍の耐震強度があることを示しています。住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最も高いレベルです。

では、耐震等級が高ければ高いほど安全な住まいなのでしょうか?

■ 「繰り返し発生する地震」への対策も重要!

2016年に起こった熊本地震を覚えていらっしゃいますか?

この地震の特徴は、最大震度7の本震が2度発生し、その後に震度6を超える余震が繰り返し発生したことです。
調査によると、熊本地震で倒壊した木造住宅は297棟、そのうちのほとんどが2度目の本震で倒壊したそうです。

耐震性能を上げるためには、筋交いを入れる、金物で柱と梁の接合部を強化する、といった対策がありますが、1度目の地震でその筋交いが壊れたり、金物が緩んでしまい、2度目の地震に耐えることができなかったと推察されます。
このように、例え耐震性能が高かったとしても、繰り返し発生する地震により大きな被害を受けるケースがあります。

当社では、繰り返し発生する地震にもその効果を発揮する制振ダンパーを採用しています。


引用元:https://www.axs-inc.jp/pdf/products/mamory_catalog.pdf


内蔵されている高減衰ゴムは、長期間使用しても性能がほとんど変わらず、部品の交換や点検など、メンテナンスの必要もありません。
耐久性がある木造住宅にこのような高性能の制振装置を取り入れることで、より地震に強い住まいをつくることが可能です。


■ 「耐震性」だけを重視しても、本当に良い家は建てられない

耐震等級が高ければ高いほど一概に安全だと言えないように、住まいは様々な要素を総合的に検討していく必要があります。
例えば、耐震性が上がるからといって、小さな窓しかなく暗くて風通しの悪い家だったら、例え地震に強くても居心地が悪いですよね?
ご家族が日々生活していくお住まいですから、毎日を笑顔で気持ちよく過ごせることも耐震性と同じくらい大切にしなければいけません。
大切なのは、バランスなのです。



私たちは「木の家専門店」として、日本の気候風土に合った木造住宅と最新技術を組み合わせた、永く安心して心地よく暮らせる住まいをご提案しています。

下記リンクではその実例をご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
https://taniguchi-koumuten.jp/look/gallery/full_order/

ご要望・ご予算に合わせた、ご家族の暮らしに寄り添う住まいを、プロとしてご提案させていただきます。
ご相談は無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。



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