「木と生きる」。
谷口工務店の日常
こんにちは。家具工房「モクノカグ」の家具職人、山口です。
先日、『Yチェアの秘密』のトークイベントと『樹木と木材の図鑑』刊行記念セミナーに参加してきました。
「Ｙチェア」というのは、北欧デザインの不朽の名作と言われている椅子です。
ハンス・J・ウェグナーという人がデザインしたもので、経年変化で木肌の表情が味わい深くなり、生涯使い続けることができる名作チェアです。 やわらかな曲線やビーチ材の素材感は日本のインテリアにもよく馴染み、ペーパーコードの座面は、一度座ったら立ち上がりたくなくなってしまうほどの座り心地。 とても快適ですよ。
『Yチェアの秘密』の著者、坂本茂さんは90年からディー・サイン（現 カール・ハンセン＆サン ジャパン）にてYチェアの販促・商品管理（検品・修理・輸入業務）などに携わり、偽物を排除するための立体商標登録に尽力された方です。
このトークイベントでは、Yチェアがどのようにして日本で紹介され人気になったのか、Yチェアの誕生の秘密など、なかなか聞くことのできない話まで聞くことができました。そして最後にはYチェアのペーパーコード編みの実演です。坂本さんは世界で最も美しく最も速く編む職人としても知られます。1脚なんと45分。今回もイベント会場で雑談も加えながら５０分ほどで編み上げていました。全く無駄のない動きそして精確な手捌きにとても感動いたしました。
『樹木と木材の図鑑』刊行記念セミナーもとても面白い内容でした。
テーマは「木と生きる」。
樹木は日々の生活になくてはならないものです。
木からは道具、住まい、食料、衣類、塗料など全てが生まれるのです。そして様々の材種がありそれぞれに特徴があります。硬い、柔らかい、水に強い、腐りにくい、重い、軽い、粘りがある、虫に強い、そして様々な色味。木のもつDNAをしっかりと読み取り特徴を生かし形にする。それこそが大工であり家具職人なのだと。
木の素晴らしさをお客様に家具を通して伝えるのが私の仕事だと思っています。
木の持つ美しさや暖かさ素晴らしさをこれからも伝えていきたいです。
