「何年経っても・・・」
谷口工務店の日常
みなさんこんにちは。経営財務課の清水です。
私は谷口工務店で10年以上前に家を建てたホームオーナーであり、現在は谷口工務店の家づくりの仲間となっております。
お客様目線も、作り手側の目線も持っているつもりの私ですが、数年前に「あぁ谷口工務店で建ててよかったな」と思う出来事があったのでそちらをご紹介したいと思います。
私の家の鍵は、変わった形をしていて根本が細くなっていました。
ある日、鍵穴の中に入ったままその根元から鍵がぽきりと折れまして…。
とりあえず子供の学校の面談があるので、行かねばならず、カギはかかってるし・・取り出せないしと心の中は大パニックになりました。
鍵自体は業者さんを呼び、無事何とかなりましたが不安が一つ。
これ・・・今後も起きるんじゃないのか。
早速鍵のメーカーに問い合わせをしてもらったところ、やはりその可能性が高いとのこと。
またこんなことになったら冗談じゃないので、どうするかをカスタマーセンターの山本と相談しました。いろいろ提案をくれて、結局選んだのが『カギに電気で開閉する能力を追加する』。というものでした。
さぁ工事!!となったとき、大問題が発生。
壁に穴をあけることになったのですが、電気の配線が壁の中でどうなってるか・・すでに見えない状態ですから、わからない。できるだけ小さい穴で済ませたいけど、なかったら穴を拡大するしかないかもしれない・・となりました。
もともと、そういう仕様の鍵ではないので線のありそうなところから引っ張らないといけなかったのです。
壁の中は見えない・・・・どうしようかと思っていた時、工事の担当が、「棟梁に聞いてみましょう。覚えてるかはわかりませんが・・・」と電話をしてくれました。
電話に出た棟梁は、「あぁぁぁぁ、あそこはね・・・」とまるでつい最近(すでに10年以上の月日がたっているのに)工事をしたような口調で、すらすらと中の形状を話してくれました。
その情報を頼りに、小さい穴を開けて中を見てみると、まさにその通りの様子で配線がされ、壁の中が工事されていました。
私も工事の担当者も、「すごい!!!」と大興奮。
これが棟梁の力か・・と感動した瞬間でした。
私の家の棟梁だけでなく、当社の大工はみな、心を込めて現場を進めています。全て丸々覚えていなくても、大体のことは体にしみついているそうです。
こちらの写真は、工事が始まる前に行った「着工式」。
大工さんや職人さんと会って色んな話をして「いい家を作るぞ!」という決起集会のような素敵なイベント。隣に映っているのがわが家の棟梁です。この時のことは今でもよく覚えています。谷口工務店は今も変わらず着工式を開催しています。
「建てた会社がつぶれちゃって・・・」とか「担当者がいなくなっちゃって・・・」と友人などから時々相談を受けます。大工を育て技術を継承する、そして当社で建てたお客様のおうちをいつまでも守る‥いつまでもそういう棟梁であってほしいと思っています。