長寿命で経年変化も楽しめる焼杉
家づくりの話
皆様、こんにちは。谷口工務店 大工の川合です。
現在、わたしが所属する大工チーム、椹(さわら)チームは、I様邸の新築物件の工事を行っています。
I様邸の住宅は、外壁に使われている、素焼きの焼杉が特徴的です。
杉板の表面を焼き焦がし、灰の層をそのまま残すことで、耐久性を高めた外壁材の一つです。
滋賀県より西の地域で使用される伝統工法で、かつては大工が現場で杉を焼いていたそうです。
加工方法次第で外壁の寿命に違いはありますが、手焼きの杉板は60年から70年も持つものもあり、現在でも滋賀県内には外壁に焼杉を使用された住宅が多く点在しています。
焼杉貼りは、今回の工程の中でも時間をかけた作業でしたが、全て貼り終えた外観は、まわりの景観の中でも、目を引く重厚感のある仕上がりになりました。
谷口工務店では素焼きの焼杉以外にも、杉の柔らかい年輪を生かした木目を触れて感じられる浮造り加工した眉山や、焼杉の表面を磨き灰を落した光沢のあるくろ潮など、様々な焼杉を取り扱っています。
当社のショールームの外壁も焼杉を使用しております。
足を運んでいただいた際は、ぜひその質感と経年変化の味わいを体感していただければと思います。