「追掛け大栓継ぎ」。
谷口工務店の日常
こんにちは、大工桧(ひのき)チームです。
梅雨の季節ですね。朝夕は涼しいですが、日中は夏のような暑さになってきました。
そんな暑さにも負けず、日々仕事に励んでおります。
さて、今日は「継ぎ手」についてご紹介します。
継ぎ手とは材料と材料をつなぎ合わせる部分の加工のことで、柱や梁など力の掛かり方や方向など場所によって様々な継ぎ方があります。
今回紹介する継ぎ方は桁(横架材)同士を継ぐ ”追掛け大栓継ぎ”。
梁や桁など大きな曲げの力が掛かる部分に使われる継ぎ手です。
まずは墨付け。
その後、墨どおりに加工していきます。
加工が終わった形がこちらです。
ここからこの2本の桁を継ぎあわせます。
片方を上から滑らせて入れていきます。
これにはコツが必要です。少しづつ削って調整しながら入れていきます。
何回も調整を重ねてやっと入りました。
最後に横から込み栓を打って材料同士を引き寄せ、固定して完成!
最近では工場で機会加工された「プレカット材」が多く用いられ、
柱や梁などの継ぎ手を手刻みで行なうことは少ないです。
便利で効率的な反面、こういった昔ながらの大工技術がどんどん廃れてしまっている現状もあります。
先人たちの技術、知恵を後輩に伝えていくことも僕たち大工の大事な仕事だと思っています。
全て機械化された家づくりもちょっと寂しい気がします。
若手大工陣も、刻み仕事に興味津々です。
今後も様々な継ぎ手にチャレンジして行こうと思います。