「技を磨く」。
谷口工務店の日常
明けましておめでとうございます。工務部 モクノカグの室之園です。
本年もよろしくお願い致します。
先日、去年春に入社した新人の大工が全員集まり、カンナ削りの薄さを競う会が行われました。
もちろん私も参加しました。
熟練の先輩大工が数名立ち会いのもと、緊張感のあるなか、みんなで一斉に削っていきました。
現代は機械化が進み、カンナを使える大工も減ってきているのが現状ですが、
技術の向上と技術伝承を目的として、当社では毎年恒例で行っています。
結果を言いますと、私はビリでした。
いざ一本のヒノキ材を削ってみると、ボロボロなものしか出せませんでした。
最後に先輩大工にカンナ削りを見せてもらいました。
向こう側透けて見えるくらいのカンナ屑が、途切れる事なくスラっと出てきて、見ていてとても感動しました。
カンナ屑は仕事の中では捨てられるものですが、薄絹のように美しく良い香りがします。
その先輩のカンナを借りて、同じようにかけてみたのですが、
やはりカンナ屑は全然出ませんでした。先輩大工の技の凄さを実感しました。
昔は建築中の家の前で、大工さんがカンナで勢いよく木を削ってる光景を見かけたと聞きます。
それは日本の建築文化のひとつであり、決して絶やしてはいけないものだと思います。
先輩大工に習い、技を磨き、後輩にも技術を継承できるような職人を目指し、今年も頑張ります!